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「演劇と福祉の関係」
近年、世界の最大の課題となっている福祉。日本でも、バリアフリー法や社会福祉法 などさまざまな法律が施行され、社会的にも大きな注目を集めている。福祉文化とし て認められているスポーツや音楽、絵画。これらと同じように、演劇も福祉の中での あり方を模索している。しかし、実際に行われている演劇の福祉活動は、もっぱら施 設慰問や観劇。はたしてこれで、演劇が福祉へ十分に貢献できるであろうか?「あり 方を模索する」にしては、いささか効果が弱すぎる。 そんな状況の中、異彩を放っているのが、北海道富良野市の「演劇リハビリテーショ ン活動」だ。リハビリと言っても、弱った身体を回復するというものではなく、高齢 者と家族、コミュニティと高齢者など、人と人との関係を密接に築き上げるリハビリ テーションなのである。 富良野市では、幼稚園児と高齢者が一緒に参加するワークショップを実施したり、施 設内劇場で行われる演劇公演の宣伝や準備を高齢者とともに行ったりと、演劇に関す るさまざまな活動によってリハビリ効果を実現している。 そもそも演劇は、人と人との関わりの中で生まれてくる芸術文化である。演劇を作る 過程には、福祉に求められるコミュニケーションのチャンスが数多く含まれている。 富良野市では、こうした要素に気づき、福祉現場に取り入れることで、観劇とは全く 違った福祉文化を作り出しているのだ。 福祉の中での演劇のあり方として、富良野市の活動はほんの一例にすぎない。演劇の 最大の魅力は、ニーズに合わせて自由にカスタマイズすることのできる点である。そ して、人と人との意見交換や共同作業によって、「演劇ごっこ」が「演劇らしい形」 になってゆく。演劇が、福祉にもっと貢献するには、関係者が、その魅力に気づくこ とからはじまるのかもしれない |
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2001/9/17
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