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ご近所劇団 Vol.3 〜劇団アルテ〜
普通に仕事を持つ会社員や学生たちが集まって、時にはプロ以上に素敵な舞台を創っ ているアマチュア劇団を紹介するこのシリーズ。第3回目は茨城県つくば市にある 「劇団アルテ」をご紹介します。 この劇団では、スタニスラフスキー・システムを基本とした、“体験と交流”をきっ ちりと見せるお芝居作りをしています。アマチュア劇団では、かなりの本格派という べきでしょう。 ご存知の方も多いとは思いますが、スタニスラフスキー・システムとは、19世紀末 に、ロシア最初の完全なアンサンブル制の職業劇団「モスクワ芸術座」を設立した、 コンスタンチン・セルゲイビッチ・スタニスラフスキー(1863-1938・俳優、演出 家)が確立した俳優育成システムです。 表面的なリアリティではなく、俳優自らの感情、経験、想像力を、役の人物の感情や 経験に応用することで、役に生き、よりリアルに演じようというものです。これによ り、それまで偶発的なインスピレーションによって得るしかなかった精神的状態を、 人為的に確実に得られるという訳です。 このシステムは、演劇界で賛否両論あるものの、自分を知り、他人を知る上で非常に 有効な手段です。そして、この方法を取り入れているアルテの基本ルールは、「自分 らしくあること」。自分のいいところも、悪いところも全部を受け止めて、嘘をつい たり誤魔化したりしない。劇団員が各々の位置からスタートし、出来ることを少しず つ増やして行こうという姿勢は、お芝居だけではなく、日常生活での向上心をも引き 出してくれるのです。 そして、この向上心は普段の練習にも現れています。劇団員達は公演間近でなくて も、日頃からの訓練をしようと、週に2回、スタニスラフスキー・システムを基本と した練習をつんでいるのです。 アマチュア劇団が?と思われる方も多いでしょうか。しかし、侮るなかれ。実に本格 的な練習スケジュールなのです。大学や公民館の一室を借りて行なわれるこの練習に は、週に1度、プロの講師を呼んでの発声を含めた歌唱レッスンや、ダンスのレッス ン、エチュードを中心としたお芝居のレッスンがあり、講師のいない日には、教えて もらったことを復習する自主練習をするのです。 また、昨年の6月には、お芝居の楽しさを広く知ってもらおうと、高校生以上を対象 とした「初心者向け演劇ワークショップ」も開催しました。リラクゼーションに始ま り、基礎訓練の体験やシェイクスピアの脚本を使ってのエチュード等々、プロ顔負け のプログラムで進めたこのワークショップは、多くの参加者との出会いを生み、劇団 員達にとっても、今後の活動の活力になるものだったようです。 プロと言えども、日頃の鍛錬は苦しいもの。それを楽しみ、常に向上心を持って自分 を磨きつづけている劇団アルテの劇団員は、きっと日常生活でも輝いていることで しょう。そして、それを地域に広めていくことで、文化の活性化がなされるのです。 これからのつくば市に、文化の種がドンドンと広がるといいですね。 |
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(文・K)2002/2.18
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