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道端で芸術鑑賞!Vol.1〜大道芸ワールドカップin静岡〜
皆さんは「大道芸人のためのパフォーマンス通り開放基準」という法令を聞いたことがありますか?なんとも不思議ネーミングのこの法令は、静岡市の中心部にある「青葉イベント広場・青葉緑地・常磐公園」の3つの地域の中で適応されるものなんです。 かつて、東京の新宿や原宿の歩行者天国でも、たくさんの大道芸人が集まり、いろいろな芸を見せてくれていました。しかし、今では「人を集める行為を禁止する」という看板が立てられ、完全に締め出されてしまっています。行き場を失った大道芸人たちは、パフォーマンスの場所を求めて海外に出て行きました。同時に、高水準の芸を持った海外の大道芸人たちは、日本から離れて行ってしまいました。 そんな中、1989年、当時の静岡市長・前天野進吾氏は、「人の集まる街づくり」をキャッチフレーズに、市中心部の公園を舞台に各国の大道芸人を集めた「大道芸ワールドカップin静岡」を企画し、3年間の準備期間を経て実現させたのです。 世界には大道芸のフェスティバルは数多くありますが、当時の日本にはほとんどありませんでした。そんな中で生まれたこのイベントでは、審査員がその場にいる市民であること、賞金が世界最高額であることの2点から、各国のパフォーマーから大いに注目を集めたのです。 初回の年は主催者側が呼んだパフォーマーが多かったようですが、回を重ねるごとに各国からの参加申し込みが殺到し、昨年の大会では15カ国、87組、146名の参加がありました。来場者数も、第1回目では実行委員会の予想をはるかに上回る150万人が来場、昨年の第9回大会には4日間で166万人を越す人出を記録し、年々県外からの来場者も増え、経済波及効果も28億円と推定されているほどです。 しかし、せっかくの楽しい大道芸も、年に1度しか見られないのは寂しい。それに、せっかく素晴らしいフェスティバルを開催するような街なのに、大道芸人の日頃の活動する場がないのはおかしい。そんな思いから発令されたのが、先の「大道芸人のためのパフォーマンス通り開放基準」です。 静岡市内でパフォーマンスを行ないたい大道芸人は、演技許可申請書を市長に提出し、許可証が発行されれば、5年もの間、大道芸を演じることが認められるのです。 ワールドカップ実行委員チーフプロデューサー・甲賀雅章氏は「文化エネルギ−が人々の心を癒し、真の豊かさをもたらし、街を素敵に変えていくものと信じています」と語っています。 大道芸をはじめとする「放浪芸」は、昔は差別の対象とされていました。しかし、特別なハードも施設も必要とせず、日常空間の中に気軽に入り込んでくる「道端の芸」は、街を明るくし、そこに住む人にも、訪れた人にも、心の豊かさを与えてくれるものなのではないでしょうか。誰もが気軽に芸に触れられるような街が、もっともっと増えるといいですね。 |
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(文・K)2002/3/4
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