under


 
 
今月のテーマ
    世界に誇れるニッポンの舞台俳優は?


「演劇タイムズ」はそれぞれのメルマガスタンドから、演劇ファン、劇団関係者、フリーの俳優、プロデューサー、公共ホールの事業担当者、演劇鑑賞団体の方々など、800名以上の方々にご愛読いただいております。

皆さんと一緒に、一つのテーマについて、それぞれの立場から自由なご意見をいただくこのコーナー。今回のテーマは「世界に誇れるニッポンの舞台俳優は?」です。さてさて、どんなご意見が届いているのでしょうか?

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

まずは、匿名さん(舞台俳優・30代)からの、こんなご意見――――。

いないんじゃない?
理由は、舞台は今のところ最も原始的で拡張性に乏しいメディアだし、局地的な物の範疇は出ない。歌舞伎でさえ海外へ行けばそれこそ海外サブカルチャーだし。我々もブロードウェイの名は知っているけど、そこで名を馳せている役者の名前は知らない。

芸能の分野で日本が海外に誇れるのは、早川雪洲、黒澤明、円谷英二、三船敏郎だけ。全部映画人だ。

タイムリーで強いて言うならば、渡辺謙くらいじゃないかな?今日本人で舞台やって世界で通用するのは。

おっと。のっけから厳しいご意見です。
“舞台俳優”となると、演劇業界ではどんなに有名でも、一般の方々には知られていない、なんてことは本当によくあります。以前、「野田秀樹って誰?」と聞かれて、がっかりしたことを思い出しました。

国内でもそうだと考えると、確かに……。

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

続いて「舞台俳優と呼ばれる人をほとんど知らない」という匿名さんからのご意見。

強く印象に残ってる人を何人か挙げると、まずは片岡仁左衛門。
最後に観た仮名手本忠臣蔵の由良介は素晴らしかった。けど、故人なので×ですね。

次っていうと、市川團十郎!発声はあんまし上手じゃない気がするけど、もーれつに舞台映えします。華があって存在感抜群。

今回のご意見の中では、市川團十郎さんは、とっても多かったですね。
昭和歌舞伎の花、十一代目市川團十郎の息子であり、今をときめく市川海老蔵の父。きりりとした顔立ちと、上品な風格はこの上ない!海外での公演も多くやられていて、歌舞伎をはじめとした日本文化を世界に広めるための一翼を担っている方です。

息子さんである海老蔵さんの襲名式をフランスでもやってらっしゃいました。もちろん、フランス語。これには、ちょっと不思議な感じがしましたが…。

歌舞伎俳優でも、歌舞伎以外の舞台に立っていらっしゃる方は、意外と多くいらっしゃいます。もちろん、團十郎さんも、海老蔵さんも、ストレートプレイの舞台に多く出演していらっしゃいますね。

歌舞伎という、日本独特の伝統文化で培われた技術と、その中で磨かれた感性と存在感は圧巻です。日本の若い舞台俳優さんにとって、彼らから学ぶことは本当にたくさんあるのではないでしょうか。

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

お次は、匿名さんからのこんな意見を―――。

私が世界で通用すると思う俳優・・・
ヨシ・笈田氏です。
というか彼はすでに世界で活躍している俳優ですが、P.ブルックカンパニーの来日公演で彼の言葉の組み立て方(いわゆる物言い)に感銘を受けました。

渋い!
ヨシ・笈田さんは、若い頃から天才演出家ピーター・ブルックと共に舞台を作り、世界で活躍し続ける俳優であり、演出家でもあります。

しかし、彼の名前や経歴を知っている人が、日本国内にどれだけいるのでしょうか?匿名さん(舞台俳優・30代)のご意見にもあったとおり、まだまだ“局地的な範疇”を脱しない日本の演劇業界だからこそ、こういった優秀な才能が海外に流出してしまうのでしょうか。

日本語ではありませんが、ヨシ笈田さんのオフィシャルホームページがあります。
ヨシ笈田HP >> http://www.yoshioida.com/

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

最後に、演劇プロデューサーMyuさんからのこんなご意見も。

世界で通用するためには、共通語である英語力が求められると思います。
俳優同士のコミュニケーションには、英語が欠かせないので。しかし、日本の俳優は英語力が圧倒的に乏しく、戯曲を読み込んだり、他の俳優や演出家と意見を交換させて、演出意図を汲み取って演じるだけの力を持つ人が、圧倒的に少ないのではないでしょうか。

最近では「水と油」など、言葉を使わないマイムカンパニーなどが海外でも活躍を始めています。もし、舞台俳優が世界に進出しようとするならば、まずは英語を徹底的に身に付けることから始まるのではないかと思います。
俳優としての才能や演技はその次になるのかも。。。

「才能」の前に「英語」とは、シビアですね。
でも、これが本当のところなのかもしれません。

映画には字幕がありますが、舞台俳優の場合には同時通訳になってしまうし、それは舞台の迫力を損ねてしまいます。だからこそ、リアルタイムで言葉を発する英語力は必要不可欠ですものね。

あとは、日本人としてのアイデンティティかな。
宇多田ヒカルがアメリカで苦戦しているのは、あまりにアメリカを意識しすぎて、日本人らしさがないという意見を多く聞かれますが、同感です。

海外の方々は、「日本の演劇人」として見るでしょう。そんなとき、日本の演劇はこういうものをやっていますよ、と胸を張って表現できるような俳優が次々と現れてくれればいいなと願っています。

また、読者の皆様からのご感想や異論・反論も、随時こちらのコーナーで掲載させていただきますので、お気軽にメールをお寄せくださいね。


さて、第5回目の募集テーマはこちら……

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−
  現代のニッポン演劇の「王道」とは?
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−

イギリスだったらシェークスピア、アメリカだったらミュージカルなど、各国の演劇界には「王道」と呼べるジャンルが必ずあります。では、ニッポンは……?

沢山の劇場で沢山の公演が行われているものの、こういうものが「王道」と呼べるものはあるのでしょうか?あるとすれば、一体、どんなジャンルが、現代ニッポンの「王道」なのでしょうか?

ミュージカル?小劇場演劇?コメディ?古典芸能?それとも、○○主演の舞台?皆さんにとって、「これが、今、ニッポンの王道!」と呼べるジャンルや作品など、自由なご意見をお寄せください。また、「こういうものがもっと王道になるべき!」というメッセージも大歓迎です。沢山のご意見、お待ちしておりまーす。

ご意見はこちらまで――――――――
   goiken@drama-edu.net
    ・ 締切は12月7日(火)です。
    ・ 特定の個人・団体を誹謗・中傷するご意見は掲載不可です。
 ――――――――――――――――

メールフォームに「ご意見」とお書きの上、本文中にハンドルネームと年齢、ご職業をお忘れなく。本名やメールアドレスなどは一切公表いたしませんが、もし、公表を希望される方がいらっしゃいましたら、そのむねお書き添えください。

どしどし、ご意見をお送りくださいね。お待ちしてます!

※こちらのテーマは締め切りました。
 たくさんのご意見、ありがとうございました。
 ご意見、ご感想などがあれば、メールフォームよりどしどしお寄せ下さい!
 お待ちしております!


(文・O)2004/11/8