under


 
 
今月のテーマ
    演劇人は、こんな“仕事”をするべきだ!


「演劇タイムズ」はそれぞれのメルマガスタンドから、演劇ファン、劇団関係者、フリーの俳優、プロデューサー、公共ホールの事業担当者、演劇鑑賞団体の方々など、800名以上の方々にご愛読いただいております。

皆さんと一緒に、一つのテーマについて、それぞれの立場から自由なご意見をいただくこのコーナー。今回のテーマは「演劇人は、こんな“仕事”をするべきだ!」です。さてさて、どんなご意見が届いているのでしょうか?

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

まずは、匿名希望さんからのこんなご意見――――。

役者さんって、いろんな人物になりきる、というか演じるのが仕事ですよね?そういう意味で、精神医療のようなフィールドでお仕事ができるのではないかと。もちろん、薬物療法などについては専門の医師がやるべきですが、患者さんの社会適応を手助けするのに、擬似的な環境を作り出すためのお手伝い、なんてのはありそうな気がします。
あるいは、カウンセラーそのもの、とかね。

これはまさに“ドラマセラピー”ですね。
演劇タイムズ発行元の演劇ワークショップポータルサイト「DEN〜DramaEducation Network」でも取材をさせて頂いている尾上明代(おのえ・あけよ)さんは、日本のドラマセラピーの第一人者として、色々なところで講演をしたり、ドラマセラピーを実践するなど、積極的な啓発活動をされています。

日本では、まだまだ未開拓な分野なので、ドラマセラピーの技術を学ぶ場やライセンスなどの制度が整っていません。ですから、人の内面や心の問題に関心を持って、「演劇の力を社会の役に立てたい!」と思う演劇人がいても、なかなか実践できないのが現状なんですよね。

でも、アメリカなどでは、医療現場で多くのドラマセラピストが活躍しているそうです。必ず役に立てる分野ですし、今まさに、日本に求められている分野ではないでしょうか。

  ※尾上明代のドラマセラピー >> http://dramatherapy.hopto.org/

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

お次は、実際に実践されて、実に意義のあるものだった、というKAZ(俳優)さんからのご意見――――。

新規オープンのレストランの従業員研修で、演劇の訓練を取り入れるというビジネスモデルを考えた人がいて、実験的に従業員研修をやったことがある。

発声はもとより、従業員が店の空気を作るとか、ユーモアのある接客であるとか、結構やることは一杯あった。結局、このビジネスモデルは立ち消えになったけど、面白かったし、講義を見ていたクライアントも非常に満足していた。

く〜〜〜!立ち消えになってしまったというのが、なんとも残念!
KAZさんの実践されたこの「お仕事」は、他にもいくつかご意見として頂いていました。

“脚本”という活字の中にある物語の魅力を引き出し、具現化してゆく能力が、物言わぬ商品や、まだ具体化していない企画を売り込む、販売職や営業職にとって、実に有効ではないか、というご意見です。最近では、社員研修などにインプロ(即興)のワークショップを取り入れる企業もあるそうです。

どんなに素晴らしい脚本であっても、そのテーマや面白みを理解して伝えられなければ意味がないように、例え素晴らしい商品を持っていたとしても、その魅力を理解し伝えられなければ、売れるものも売れないですものね。

営業成績にお悩みのビジネスマンの皆さん、一度試してみてはいかがですか?!

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

そして、こちらもたくさん頂きました。
ぴちょん(プロデューサー・31歳)さんからのご意見――――。

学校の先生なんてどうでしょうか?
演劇のテーマを突き詰めてゆくと、「人間が人間としてどう生きるか?」「人間の魅力とは?」というところに行き着くと思うんです。そう考えると、そういうことを常に考え、伝えようとしている「演劇人」って、いわば“人間のプロ”ですよね。

学校のゆとり教育やら総合的な学習の時間やらで、“生きる力を養う”なんて言われて久しいですけど、受験戦争や就職戦争を必死に乗り越えてきた“勉強のプロ”よりも、人を見詰め続けている“人間のプロ”の方が、断然「生きる力」を養う能力があるように思えます。

んんんん。なかなか厳しいご意見ですね。
最近では、「コミュニケーション能力」「自己表現能力」を養うという観点から、演劇ワークショップを取り入れた小学校がいくつか話題になっていましたよね。

私自身も、何度か小学校での演劇ワークショップを行った事がありますが、シアターゲームなどの遊びを通して、子どもたちがのびのびと表現する楽しさを実感して、キラキラと輝きだす瞬間に出会えた時には、本当に感動します。

ただ、“演劇ワークショップ”自体を知らない先生が非常に多いことと、先生達があまりにも忙しすぎて、演劇の大切さや、演劇の持つ力を学ぶ時間が取れないというのが、今の教育現場の問題ではないでしょうか。

まずは、この大きな壁を崩すことが、演劇人の今の大きな仕事なのかもしれませんね。

+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−

今回も、たくさんのご意見をいただきました。ありがとうございます。
いただいたご意見を総括すると、やはり「“人間”に関わること全てにおいて、“演劇”というものが有効である」というのが、皆さんの共通見解のようですね。

相手を知り、相手の魅力を見い出し、相手を思いやる気持ちを持ち、それを表現すること。これは、演劇人に限らず、誰しもが持っていなければいけない能力です。演劇を通して、そのことを全世界の人々に伝えることが出来れば、きっと人と人との悲惨な争いなんてなくなるのではないでしょうか。

今回は、改めて演劇の力を感じることができました!

さて、第7回目の募集テーマはこちら……

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  学校の演劇鑑賞会は必要?不必要?
 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

人生で初めて演劇を観るきっかけを与えてくれるのが、学校の演劇鑑賞会。これを機に演劇が好きになった人も、はたまた嫌いになった人も多いのでは?ところが最近では減少の一途をたどり、地域によっては演劇を観ないまま大人になってしまう子どもたちも少なくありません。

賛否両論、喧々諤々の学校演劇鑑賞会は、はたして必要?それとも不必要?
アナタのご意見と、そう思う理由をお寄せください。お待ちしております!

ご意見はこちらまで――――――――
   goiken@drama-edu.net
    ・ 締切は2月9日(水)です。
    ・ 特定の個人・団体を誹謗・中傷するご意見は掲載不可です。
 ――――――――――――――――

メールフォームに「ご意見」とお書きの上、本文中にハンドルネームと年齢、ご職業をお忘れなく。本名やメールアドレスなどは一切公表いたしませんが、もし、公表を希望される方がいらっしゃいましたら、そのむねお書き添えください。

どしどし、ご意見をお送りくださいね。お待ちしてます!

※こちらのテーマは締め切りました。
 たくさんのご意見、ありがとうございました。
 ご意見、ご感想などがあれば、メールフォームよりどしどしお寄せ下さい!
 お待ちしております!


(文・O)2005/1/17