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文化芸術振興のキーワード〜「著作権」vol.3 
〜著作物の正しい使い方・後編〜


なんとなく難しいイメージのある「著作権」を、分かりやすくご紹介するこのシリ ーズ。今回は、「著作物」の正しい使い方について、さらに詳しく解説しましょう。

「著作権」、簡単に言ってしまえば、「作者の権利を保護しながらも、他の人が自 由に利用できるように、そのバランスをとりながら文化を発展させましょう」という もの。そう、著作者の権利を守るだけでなく、“文化を発展させるための法律で ある”ということが最も重要です。

では、ある人の著作物を他の人が利用する場合、どのようにして「作者の許可」 を受ければいいのでしょうか?
これには、4つの方法があります。


1)作者から作品の利用について許可を受ける。
口頭であっても問題はありませんが、後から問題が生じないように、できるだけ利用内容を詳しく説明したうえ、文書で許可された利用の仕方、使用料の額と支払い方法などを確認し、法的に利用の許可を得た方がいいでしょう。

2)出版権の設定を受ける。
ある作者の作品を出版する場合、作者から独占的な出版の許可をもらうことができます。しかし、作者が約束を破って、他の出版社にも許可を与えた場合、「契約違反だ!」と主張はできても、損害賠償を求めることはできません。

このような事態を防ぐために、文化庁で「出版権の設定」を受けることをお勧めします。これによって、他の出版社に「権利侵害」として、出版を取りやめさせることができるのです。


3)著作権の譲渡を受ける。
作者から権利をゆずり受けて、自らが著作権者となります。なので、権利の範囲内で自由に利用することができます。

全ての権利をゆずり受ける以外に、「複製権のみ」などの分割した譲渡の方法や、期間、地域を限定した譲渡の方法などがあります。

4)文化庁長官の裁定を受ける。
どんなに調べても、その作品の著作権者が分からない場合や、連絡先が分からずに交渉ができない場合には、文化庁長官の判断を受けて、決められた保証金を文化庁に預ける形で収めることで、利用することができます。

また、放送やCDへの収録に関して、著作権者との協議がなかなか成立しない場合にも、文化庁長官の判断を受けて、通常の使用料に相当する金額を支払うことで、作品を利用することができます。


しかし、これらの手続きをしても、勘違いや思い違いから問題が生じ、著作者との関係がこじれるだけでなく、「著作権の侵害」により莫大な罰金を請求されることがあるかもしれません。そうなった場合に備えて、著作権法では、「紛争解決あっせん制度」が設けられています。

これは、あっせん委員が間に入って双方の意見を聞き、解決を目指します。ただし、このあっせん委員の解決案を受け入れるかどうかは、当事者の自由意志によるものですから、全てが丸く収まるというわけではないようです。

では、このような問題を事前に防ぐことは出来ないのでしょうか?それには、それぞれの分野の著作物を取りまとめている関係団体に問いあわせるのがいいのです。

例えば……

  ・ (社)日本音楽著作権協会(略称:JASRAC)
  ・ (社)日本文芸著作権保護同盟
  ・ (協)日本脚本家連盟(略称:日脚連)
  ・ (社)著作権情報センター(略称:CRIC)
  ・ (社)日本レコード協会(略称:RIAJ)

この他にもたくさんの著作権関係団体がありますが、ようするに「著作者に変わり、いろいろな相談に乗ってくれる窓口」ということです。

例えば、作品を利用するたびに著作権者と交渉して許可を得ることは相当の労力を必要としますが、このような団体に任せることで、著作物の秩序を守り、トラブルを起こさないようにしているのです。

また、各団体では、登録されている著作物のリストや使用料についての詳細を紹介しています。創作活動に携わる方は、一度、問い合わせてみてはいかがでしょうか?

最後に―――、

文化や芸術にたずさわる人だけでなく、今後の日本の文化を発展させてゆくためにも、著作権の正しい知識を身につけ、使用方法を学ぶことはとても重要です。

作者にしてみれば、著作物を創作するのは、多くの人の目に触れて欲しいから。著作物を利用する側も、その作品が好きだからこそ利用したいと思い、広めたいと思うのです。

芸術と社会の関係を、より密接に、より円滑に結ぶ“絆(きずな)”、それが「著作権法」なのです。


☆★著作権に関するホームページ★☆

   文化庁  
   社団法人 著作権情報センター 



(文・M)2002/12/9