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携帯電話 part1 〜演劇に活かせ!モバイバル・サービス〜
今や、現代生活になくてはならないものとなった携帯電話。電気通信事業者協会(TCA)は、2003年6月末現在の携帯電話加入者数を発表した。 それによると、NTTドコモ、au、J-フォン各社の契約台数は増え続けており、総数は約8000万台にものぼっている。 もともとは通話を目的としていた携帯電話も、写真やムービーが撮影できる機能の登場でモバイルコンテンツサービスの人気に火がつき、次なる試みに向けて、続々と新しいシステムが生み出されている。 ここには、演劇をはじめとするエンタテイメント業界業界でも活用できるヒントが隠されている―――。 ●エンターテイメントと携帯電話 2001年6月に、携帯電話にバーコードを表示させ、これをバーコードリーダーで「ピ!」と読みとれる技術が開発された。以後、携帯電話を使ったポイントサービスやクーポンサービスが続々と登場した。 その中の1つに、演劇などのチケットをペーパーレスにして、携帯にバーコードで発券・送信するサービスがある。 通常、インターネットでコンサートなどのイベントチケットを予約・購入すると、申し込みから決算、チケットの発行・発送という手間がかかるため、開催日の数日前(大抵は7日間)まで受け付けられない。 しかし、携帯電話を利用したバーコードチケットならば、予約・申し込み後、カード決済が終了し次第、すぐにバーコードがメールで送られる。このシステムの開発により、イベント開催日の前日、もしくは当日ギリギリまでの申し込み受付が可能になり、さらに、紙のチケットを郵送するコストを抑えることができるようになったのだ。 この携帯バーコードチケットは、2001年10月に行われた「東京モーターショー」の入場券として初めて使われ、注目を集めた。 その後、2002年7月には、HIP-HOPユニット「RIP SLYME(リップスライム)」の日本武道館ライブに来場した1万3000人全てが、携帯電話のバーコードチケットで入場した。 最近では、ドタキャン騒動で世間をにぎわせたロシアの女性デュオ「t.A.T.u(タトゥー)」のライブでも携帯電話チケットサービスが活用されており、この突然のアクシデントでも、中止を報じるメールをチケット購入者全てに送信したことで、混乱をまぬがれるという、思いがけない効果を生みだした。 ●演劇業界のチケットサービス ミュージシャン系アーティストなど、大規模なイベントでの携帯電話の活用法の開拓はめざましいが、一方、同じエンタテイメント業界である演劇の世界では、あまり目新しい話題がない。 演劇におけるチケット販売は、いまだに劇団関係者、または劇団事務所に電話やメールで連絡してチケットを購入するか、e+やぴあなどのプレイガイドから購入する方法が主流となっている。また、顧客に対する宣伝方法も、紙ベースのDM(ダイレクトメール)で告知するのが主流であり、プロモーションやチケット販売にかなりの予算と時間を割いているのが現状だ。 さらに、公共ホールでは、プレイガイドに委託することがなかったり、オンラインで予約できるWebサイトを開設していなかったり、さらには、ホールの受付へ直接足を運ばないと買えなかったり、往復はがきでの申し込みしか受け付けないというような旧態依然とした販売システムのままというところも少なくない。 また、顧客に対する宣伝は、区や市の広報のみで、イベントの内容や魅力、コンセプトを十分に告知するためには、不十分なプロモーションであるといわざるを得ない。 しかし、この携帯電話チケットサービスを使えば、顧客側の煩わしさが解消されるため、気になる公演があった場合、気軽にチケットを買うことができる。 主催者や創造団体側からすると、紙ベースのチケットを作ったり、送ったりという手間が省け、コストダウンもできる。また、全ての顧客のメールアドレスが登録されるため、先ほどの「t.A.T.u(タトゥー)」の例でも分かるように、顧客管理や新しい情報の発信にも、大きなメリットがあるのだ。 情報がスピーディーに広まり、それに対する反応も早くなっている現代。ネット上でキャッチした情報にすぐにアクセスできないのは多大なストレスとなる。そんなストレスを抱えてまでチケットを入手しにホールへ足を運べるほど時間の余裕もない。 観客の減少を嘆き、作品のクオリティーの向上に努めるのはもちろんだが、チケット販売方法、顧客管理、新しいサービス等々、システム面での工夫が、演劇業界でもっとも遅れている部分ではないだろうか。 全国津々浦々のホール関係者の皆様、そして、観客動員数に悩む劇団制作者の皆様。時代は、想像以上に激しく動いてますよ! |
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(文・M.O)2003/8/11
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