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劇団銅鑼が秘めるパワー
今、日本で活動している劇団は数限りなくあります。しかし、そのほとんどが一部の「演劇マニア」とも言える熱狂的な固定客層に支えられているだけで、広く一般の人々に知られることがありません。 演劇を観たことがないという人はもちろん、演劇を観たことのある人でも、「難しそう」とか「マイナーっぽい」などという印象から、ついつい敬遠してしまう人が多いようです。 日本の演劇業界が、他のエンタテイメント業界、アート業界に比べ、マイナーであり続けているには、必ず、明確な問題があるはず―――。 このコラムでは、現在活躍している劇団にアンケート取材をし、劇団の現状やそれぞれが抱えている問題点、演劇が広く社会に認識されるにはどうしたらいいのかなどのテーマを共に考え、演劇の魅力をより多くの方々へ知っていただくための方法を考察してゆきます。 第2回目の今回は、今年8月に創立30周年を迎えた新劇の劇団、「劇団銅鑼(どら)」です。 ●劇団銅鑼 1972年、鈴木瑞穂・早川昭二など劇団 「民藝」 出身者を中心に発足。ジャンルは「新劇」。劇団員約50名。年齢は、70代〜20代と幅広い。 代表作に『炎の人』 (10周年記念公演・三好十郎作)、 『燃える雪』 (15周年記念公演・大峰順二作)、『橙色の嘘』 (20周年記念公演・平石耕一作)、『センポ・スギハァラ』 (20周年記念公演・平石耕一作)など、現代を多様に、そして豊かに反映する舞台を目指して活動中。 『センポ・スギハァラ』は海外でも好評を得ており、1994年のリトアニア公演に続き、1998年・ニューヨーク、2001年にはポーランドでも上演、今年通算上演回数700回を越える。 また、リトアニア公演をきっかけに、リトアニア国立アカデミー劇場・同カウナスアカデミードラマ劇場とも交流を続けており、将来的には合同公演を企画中。 一般公演活動の他、全国の高校・中学校での芸術鑑賞活動も行っており、CM・ TV・映画出演者多数。現在の劇団代表は、山田昭一 (創立メンバー・演出家・俳優)。 ●「劇団銅鑼」制作部の大和由果さんに聞きました。 今年8月に30周年を迎えた「劇団銅鑼」。長く愛されつづける劇団には、それだけの理由があるはずです。今回は、劇団の活動を裏から支える制作部の大和由果さんに、銅鑼の活動についてインタビューをさせていただきました。 Q・ 稽古期間は、どれくらいですか?
Q・ レパートリーは何本お持ちですか?
Q・ 演劇活動だけで生活できますか?
Q・ 制作活動で、もっとも苦労していることは何ですか?
Q・ 公演機会を確保する為に、具体的にどのような活動をされていますか?
30年もの間、公演の機会を確保しつづけるには、やはり地道な努力が必要なのです。歴史に甘んじることなく、常に新しいもの、面白いものを目指し、また、それを広めるために東奔西走しているのです。 一般企業では、どんなにいい商品を作ったとしても、それを買ってもらわなくては意味はありません。商品をまず知ってもらい、購入してもらうための戦略を常に練っています。また、商品を愛してもらうために、技術者は常に試行錯誤を繰り返して、商品の開発、改良に全力を注いでいます。 演劇も、一般企業と同じように企業努力をしつづけること。これが、長く愛される秘訣なのかもしれません。 では、これだけの活動をされている劇団銅鑼から見た、今後の演劇界はどのようなものなのでしょうか。 Q・ 今後の演劇界は、どうなっていくと思いますか?
Q・ 日本の演劇をよくするには、どうしたらいいと思いますか?
大和さんの言われる通り、文化芸術基本法の施行など、芸術への追い風は確実に強まってきています。国からの応援を得やすくなってきた今こそ、広く社会に受け入れられる作品作りや、社会に貢献する活動を活発にし、文化芸術の地位向上を目指して努力しつづけなければいけません。それを怠ると、時代に逆行し、確実に淘汰されてゆくでしょう。 また、「地域に根ざした活動」というのも、今後の演劇界にとって重要な要素です。 哀しいかな、「演劇」という娯楽は、なくなっても社会には特に影響がないことは事実です。しかし、確実に「なくしてはいけない」ものでもあります。何故なら、人と人との直接的なコミュニケーションに役立ち、人の心に潤いを与える要素をふんだんに含んでいるからです。 そのことを理解してもらうには、まず、地域の人々へのワークショップ等、演劇がどれほど人々の生活に潤いを与えるものなのかをアピールする必要があります。そして、地域が誇れる文化団体があることが、どれほど地域の活性化に繋がるかを証明する必要があります。 その為には、ただ、「お芝居を観て!」とお願いしているだけではなく、観てくれる人に喜びを与え、受け入れてくれる社会に対して貢献しなければいけません。これは、演劇に限らず、文化団体の当然の義務なのです。 今回の取材を通して、30年もの歴史を持つ老舗の劇団でありながら、常に地道な努力を怠らない謙虚さと、その中に秘めたひたむきなパワーを感じました。 どんな会社でも、長く続けるには大変な努力が必要です。ましてや、50名もの劇団員を抱えた制作部は、どれほどのプレッシャーがあることでしょう。そんなプレッシャーをバネにして、努力を続ける「劇団銅鑼」の活動の中に、今後の演劇界を活性化させてゆくヒントが必ず潜んでいるはずです。 劇団銅鑼ホームページ >>> http://www.gekidandora.com/ |
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(構成/文・O)2002/12/23
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