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ウィーンが産んだ“芸術の要塞” 前編 音楽の国、森の国、バロックの国などと呼ばれるオーストリア。その首都といえば、 芸術の都・ウィーンだ。そのなかの地に、世界的にもユニークなアート施設が今年6 月にオープンした。 通称「MQ」がそれ。正式名称は「Museums Quartier Wien(ミュージアム・クオー ター・ウィーン)」。レオポルト美術館、バロック宮殿、オーストリア近代美術館な どの有名かつ巨大なミュージアム群に加え、数々のモダンアートギャラリー、ウィー ン建築センター、ズームこども博物館、こども劇場を始めとする様々なホール、スタ ジオ、ニューメディアアートスタジオなど、その他、様々な文化活動のための実験空 間が、巨大なゾーンの中にひしめき合っている。 6万平米にもなる敷地が24時間開放されているのも驚き。常に芸術に触れることが できるウィーン市民は、何たる幸せ!まさに、“芸術の都”に恥じない施設である。 「MQ」では、子ども達への芸術普及にも、もちろん、力を注いでいる。 「こども劇場」では、国内外の実力派劇団が登場し、子供向けの演劇、ダンス、 ミュージカル、人形劇、オペラなどの幅広いジャンルの公演が、いつでも廉価で提供 されている。 子どものための博物館 「ズーム」は、センスと最新技術に溢れた設備が自慢。遊び ながら学ぶ、が、博物館のコンセプトである。また、幼児のための遊戯コーナーを常 設し、また、館内のアトリエでは一流のアーティストのワークショップが数多く開か れている。また、窓口では、子どもの世話や、学校、法律問題など、子どもの文化・ 教育についての様々な問い合わせに対応している。アニメーションや音楽が充実して いるホームページも楽しい。 さすがは、世界トップレベルの教育システムを誇るオーストリア。演劇を始めとする 芸術文化を集めた「アーティスティックシンボル」を作り上げ、そこで子どもを育て てゆくことで、次の時代への文化の橋渡しを実現しようとしているのだ。 ウィーンの巨大な新名所「MQ」は、なんと23年にも及ぶ話し合いと、10年の計 画、3年の工期を経て、やっとオープンしたばかり。世界トップの未来型文化施設と なる「MQ」の活動に、今後も注目したい。 次回は、「MQ」でも行われた、オーストリアのアートフェスティバルについてご紹 介します! ※追記 このようなウィーンの取り組みに比べ、日本では、自治体や財団からの文化教育予算 が年々大幅な削減をされているというのは、泣きたくなります。でも、これが日本の 現状。世界の流れの逆を進んでいるとしか思えません。とはいえ、国内にも逆境の中 を進もうとしている関係者も、決して多くはありませんが、確実にいらっしゃいま す。志を同じくする人々と協力して、その壁を打ち破ってゆきたいですね。 |
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2001/11/05
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