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インドネシアの演劇〜Asia meets Asia 〜
個性あふれ、今後の成長が期待されるアジアの国際的な劇団を紹介するイベント 「Asia meets Asia」。今回はその中から、昨年、来日したインドネシアの劇団を紹介 したい。 同じアジアでも日本の演劇とは全く違う新しい取り組み方をする劇団「シアターマン ディリ(Theater Mandiri)」である。 この劇団には様々な人が集まっている。刑務所から出てきたばかりの泥棒、会社の重 役、学生、一般の労働者、映画スター。また、読み書きが出来なかったり、身体的に 不自由なメンバーもいる。日常生活ではコンプレックスになったり、弱みになること を、自分の個性として演劇の中での強みにし、それらをメンバー全員で理解し、同じ 舞台を作り上げている。 劇団名のMandiriとは、ジャワ語で「自立する」という意味。ここでの自立とは、人 間的に自立した人生を送るために努力をすること意味する。衣装・小道具などのデザ インや制作から、スポンサー探し、広告、チケット販売など自分たちで行う。メン バー達にとって、舞台の中で演技するだけが演劇ではなく、舞台を作る課程と、今現 在こうして“生きていること”そのものが演劇となっているのだ。 去年の「Asia meets Asia 」では、戦争をテーマに、数々の矛盾を問いかける作品を 発表した。毎日の生活の中での問題に直面し、観客にメッセージとして投げかける。 そして、『演劇は人間のための社会療法である』と訴えている。 舞台を創るためのエネルギーを、生きるためのエネルギーに昇華させて、“自立”を 実践する。その姿やメッセージが観客の心を打ち、また新たなエネルギーとして、 人々の力になってゆく。シアターマンディリは、そのような演劇のカタチを何十年も 続けている。 インドネシアの演劇文化は、ただ楽しむためのエンターテイメントとしてだけではな く、現実の生活に密接したものになっている。様々な舞台が発するテーマやエネル ギーが、役者たちの生き様はもちろん、人間の存在そのものまでを刺激的に描き出す のだ。 演劇の存在意義は、国によって多様である。それだけ自由度が高く、また、人々に何 かを訴える力に優れているという証しであろう。やはり、なくてはならない文化であ る。「Asia meets Asia 」のように、様々な国の様々な演劇と触れ合う機会をもっと 増やしてゆくべきだ。行き詰る日本の演劇界も、何かが変われるかもしれない。 |
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(文・TMK)2002/01/07
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